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流れていく弔い灯は風を凪ぎ
空へ消えた
貴方がたてた
赤色の鯉ノボリが空を泳ぐたび
涙霞
途切れぬ糸
外灯に群がる霧雨は無始礦刧
水面に乗せて
ひとひらふたひら
わたし
あなた
わたし
あなた
…途切れた色
あの人が好きだったボンボリに
赤い灯をともしつづけ
お化粧をする
笑いかたも忘れた…さよなら
待てども待てどもかえるはずのない
貴方を待つ私は
ひとり…ひとり…
二度とは会えぬと思っていた
貴方のぬくもりは
私の中で生きていました
触れることのない泡沫
貴方はああ…知らないでしょうけれど
そう…
幸せの終わりに小さな花が咲いていたとして…
私にとってそれが
この子でした
全站熱搜